「はるかーー!

病院の時間だよー。」


階段下から母親が叫んでいる。


「はーい。」

わたしはしぶしぶベッドを降りた。



「どうせ、治らないのに、今日も治療か。

いってくるね、くまたん。」


そうくまたんに呟いて部屋を後にした。




そして、わたしは母と病院へ向かった。


その日、わたしを変える出会いが待ってるとは知らずに
わたしは今日も暗い表情で病院のドアを開けた。