「…最低だな、アイツ」 「そうね」 最低、なんて言葉じゃ生易しいくらいだわ。 私はキリキリ痛む心臓に腹が立つ。 悔しい、し。 歩の嘘に騙された私も馬鹿だ。 工藤君と別れ、帰宅。 とても小説を読むきにはなれず、私はいつまでも痛む心臓にこっそり涙を流した。 ……許せないかも。 そんな言葉が私の頭を飛び交った。 …今、なんて? end