「…どうかした?」 あ、見すぎた。 「いえ…私、そろそろ帰るわね」 「あっ………うん」 少し淋しそうに伏せられた目に私はちょっと行きづらくなる。 「……またね」 けど、すぐに笑って手を振る内海君。 …優しいな。 借りた小説を片手にリズム良く、階段を降りる。 勉強の合間に読む小説は私の何よりの楽しみなの。