そのままつれて来られたのは小洒落た喫茶店だ。

小さいながらもレトロな雰囲気でメニューも以外と豊富。

僕と遊佐は店の一番端の席に座った。


「ご注文をどうぞ」


店員さんがメモ帳を持って愛想よくそう言った。


「えっと、じゃあアイスコーヒー一つ」

「じゃあ私はレモンティーで」

「他にご注文はございませんか?」


頷くと店員はまた愛想よく店の奥に消えていった。


「まだオープンしたばっかりでお店の中も綺麗だね」


遊佐はキョロキョロと店の中を見渡す。

僕は何も喋らず、ただ頼んだコーヒーを待つのみだった。

その間にも遊佐は穴を埋めようと喋り続けていた。