「あ、もしかして・・・涙ちゃんとの約束?」


母さんが興味津々に聞いてくる。

その言葉に僕は飲んでいた味噌汁を喉に詰まらせてしまった。

動揺しているのがバレバレだ。


「そうなの?」


アスがポーカーフェイスで聞いてくる。

僕は咳払いをし、しばらくしてから冷静に答えた。


「違うよ。もう涙とは別れてるし」
「僕には今、新しい彼女がいる。その子との約束だよ」


そう答えるとアスも母さんもポカンと口を開けていた。


「え、いつ別れたの?」


アスがそう聞いてくる。


「もう結構前だよ」

「そうなんだ」


いつも違う思い空気がリビングに漂っていた。