そしてその日の補習は終了した。

結局、時耶は教室には来なかった。

鞄が机にかけてあるから学校にいるのは確かだ。


「空希、憲太も誘って一緒に帰ろうぜ」


亮輔はさっきのことをまだ少し気にしているのか遠慮がちにそう言って来た。


「おう、そうだな」


僕は決して笑いたい気持ちではなかったが、引き攣り笑顔を作って笑ってみせた。