─11月下旬─


季節は秋から冬に変わっていた。

気温もだいぶ寒くなってきている。


「涙、寒くない?」

「うん、暖かいよーっ」


今日は僕の家でのんびりすごすことにした。

炬燵(こたつ)に座る涙の後ろに僕も腰を降ろす。

そして涙を後ろから抱き締めた。

涙は炬燵のせいか、涙自信の温かさかで背中がほんのり温かかった。


「涙の背中あったかい」
「気持ちいい」


僕は涙の背中におでこを摺り寄せる。


「そう?炬燵で火照っちゃったのかなー」

「いいよ、このままでいて」

「空希なんか甘えん坊だねー」


涙はそう言って微笑んだ。


「涙だからだよ」


こんなときはやけに素直になれる自分がいると最近、気付いた。