「涙ちゃん、久しぶり」

「俺らのこと覚えてるー?」


時耶たちも涙に挨拶をする。

その横顔は1年前に比べ随分大人になっていた。


「涙、今日は渡したいものがあるんだ」


僕はそう言って提げていたリュックの中をごそごそとあさる。

そして取り出したのだ一通の手紙だ。


「涙がくれた手紙の返事を書いたんだ。それと、指輪も入ってるよ。本物の指輪。あのときはおもちゃの指輪しか買ってあげられなかったから」


僕はそう言って手紙をお墓の前に置いた。

指輪は封筒の中に一緒に入れてある。

そして線香を焚(た)き、4人で両手を顔の前で合わせた。

・・・涙、どうか安らかに眠って下さい。

そして静かに目を開けた。


「じゃ、行くかっ」


僕はそう言って振り向き、笑った。




─*RewindinG*.EnD─