だけどこの先真央里の心の中からじょじょに兄への思いが薄れ、やがてこの僕を受け入れてくれる日がくるかも知れない。また真央里が全く違う男性（ひと）を好きになるかも知れない。


　　だが本当はそんな先の事は僕にとって、どうでも良い事なんだ。ただ、今しばらくはこのまま真央里と一緒にいたいと僕は素直にそう思うから。ただ僕にとって一番辛いのは折角兄から解き放たれて？僕の射程圏内へとやって来てくれた君が、再び僕の腕の中から飛び立ち、どこか見知らぬ男性（ひと）の所へ、行ってしまうと言う事なんだから……。