微かに揺れた澄んだ瞳…
過去を思い出せない苛立ち…
しかし、彼女の顔からは、すぐにその表情は消え去った…
その代わりに、強い意志を持つ、瞳を青空へと向ける…
でもね、これだけは言える…
貴方と、ずっと、一緒にいたいって…
傍に、いたいって…
それだけは、言える…
この青い空に、誓って…
「カリン。」
穏やかな風が吹いた時、背後で私の名を呼ぶ声がした…
優しい…
愛しい…声…
…愛しい…の…?
彼を、愛しいと、思っているの…?
彼を、愛している…の…?
自問自答を繰り返すカリン…
彼女は、答えを出せなかった…
答えを出す前に、彼女は、声の主へと走って行ったのだ…
すぐ傍にいた、青い瞳の彼…
貴方はいつも笑ってる…
辛い顔なんて、見た事がない…
無理して笑わないで…
辛いのに、無理しないで…
カリンは彼に抱きついた…
フンワリと、風に舞うように、彼の胸へと飛び込む…
彼は、カリンを優しく受け入れる…
何があったのかは知らない…
どうしたのか…
何が起こったのかも…
でも、彼はどんな時でも、私を受け入れてくれる…
心の大きな、
私の信じれる、
唯一の、人…

