最初から、陽は私のことなんて好きじゃないって、分かってたことなのに。 見て見ぬ振りをして。 知らないって顔をして。 私は、 陽の「お願いします。」という声と、 その時に書いていた陽の“字”で惚れた。 すごく綺麗な顔をしていて。 すごく綺麗な声をしていて。 すごく綺麗な字で、凛としていた。 すぐに、知りたいって思った。 周りの男の子なんて皆、字がお世辞にも上手いという人なんて居なくて。 選択科目で取った書道。 そこに、陽が居た。