「何年も、前から?」


「本当は言わないつもりだったけど、
俺は何年も前からお前を知ってた。

それから、優を好きになるより先に優の“字”に惚れてた。」


私の、字?


「優も、習ってたろ書道。」

「う、うん..............。」

「年始は毎年地域の展示会がなかった?」

「え、あ、うん。
何教室か合同での展示会だよね。
それが、何で?」

聞いてハッとした。
陽も書道を習っていた。
それに、私が陽が好きになったきっかけは書道の時間にあって────。


「もしかして.........。」