沈黙の空気が漂う。
何から話せばいいのだろうか。
言いたい事はたくさんあるはずなのに、いざって時に出てこない。
「陽.........。」
「ん?」
「純が、陽に会いたがってたよ........。」
咄嗟に出た言葉といえば、これ。
さっきまではあった勢いが、どんどん減速していく。
あんなに陽に伝えたかったのに。
だから走ったのに、実際に陽を目の前にすると、何も言えなくなってしまう。
「..........素直になれば。」
陽は、私の何もかもを見透かしている。
私の頭に、陽の手が触れる。
ビクッと私は体を震わせた。
「........あの日、怖がらせてごめん。」
あの日、とはきっと。
初めて陽と喧嘩した日だ。
「違うっ、違うよ。」
見上げて、陽の顔を見る。
目と目が合って、逸らせない。


