「そうね。いってらっしゃい。」
美子が私を離して、背中を押す。
「うん、ありがとう!!」
青の折り畳み傘、陽の折り畳み傘を片手に、私は、行き先も決めずに走り出した。
何で、私たちはこんなにもすれ違ったのだろうか。
まなの問題もあったけれど、私の頭には陽が好きだという事しか頭に無かった。
だって、私は一つのことしか頭で考えられないの。
陽みたいに頭が良くないから、複雑なことは時間をかけないと分からないの。
絡まった糸だって、
解き方が分からない。
でもまずは、糸に触れなければ。
どこに行けばいいのだろうか。
今いる位置に一番近かったのが図書室だった。


