「ねー美子。傘途中まで一緒に入れてー。」
「何、優また傘忘れたのー?バカだなぁ。
と言うか、いつも忘れるよね。
こういう放課後から降る雨の日。」
教室から昇降口へと二人で歩く。
「今日お母さんに持っていけって言われたんだけどね────。」
下駄箱を開ける。
すると、青の折り畳み傘が落ちてきた。
これは、いつの日かの雨の日。
私の下駄箱の中に入っていた謎の折り畳み傘。
丁度いい。
これを使っちゃおう。
下駄箱から折り畳み傘が出てきたのを見て、美子が言う。
「藤堂君と仲直りしたの?」
どうして突然そんなことを言うのだろうか。


