親切に「それだけ」と加えてやったにも関わらず、逆効果で、奴らの興味を一層に引いてしまったみたいだ。


「どうしてだよ~。」


また、面倒なことになった。
俺は自分の事をペラペラ話すようなタイプじゃないはず。



「何かエピソード、エピソード話せよ。」


正直、こいつらを殴りたくなった。
つーか、俺のガチ話したらこいつら引くだろうが。


誰が、と思ったけれど、逆に「こいつらだったらまあいいか。」という気持ちにもなった。


何気に、こいつらとつるむのはつまらなくは無い。俺が本気で嫌う要素も一つも無い。


「俺が優と街を歩いてるとよく優の友だちに会うんだけど、」



ようやく喋り始めたか、と言わんばかりの顔をしながら相槌を打つ二人。