そして、私たちの目の前に辿り着き、足を止めた陽。
「俺の女だから離せって言ってんだよ。」
「なっ、」
何言ってるの。
そう言おうとした時に、遠くから「始めるぞー!」という声が聞こえた。
これは、前に今野君の部活を見に行った時にもあった、休憩が終了した号令だ。
今野君はため息をつくと、私を離した。
「俺はこのまま二人にさせたくないけど、」
今野君が言い掛けた時、またもや邪魔が入る。
「輝くーん!あっ、居た。」
ハンド部のマネージャーの女の子が私たちのほうへ走ってきた。
「ちょ、待てよ。」
明らかにこの雰囲気は何かあった雰囲気を醸し出しているに関わらず、マネージャーの子はズカズカと私たちの間に立った。
「試合、始まるからね。」
と言って今野君の腕を掴み、強引に引っ張っていった。
すると、また二人のマネージャーがやってきて、三人の女の子たちが今野君を連れて行く形になった。
「わっ、待て!このまま二人にはさせっ、あ~もう最悪!」
そう叫んだ後、今野君の姿は見えなくなった。
マネージャーの子たち、怖い。
私と陽が二人になることを避けようと考えてくれたみたいだけれど、無理だった。
確かに、二人にさせられると気まずい。


