私は今、危ない状態にあると瞬時に察知した。 今まで、こうして欲しかったけれど、今はそんな雰囲気ではない。 どこか、陽からは怒気が感じられる。 目が冷たい。 いつもの陽じゃない。 スルリと抜け出したくても、あまりにも私の腕を掴む力が強すぎて逃げられない。 そして、私は両手首を陽の片手だけで、頭の上で拘束された。 「何、お前さ、昨日傘忘れたの。」 こんな空気でまさか陽がそんなどうでもいいこと言うなんて思わなくて拍子抜けした。