「そうねぇ、最初はただの嫉妬だけだったと思うけど…いまは何か違うわね」


「嫉妬??」


「え、なに?妬かせるためにわざと言ってたんじゃなかったの?」


加奈は、驚き目を見開く


「さすが天然…零央が気の毒になってきた…美柚、ちょっと元気付けてあげなさい」


コクン、と頷き私はそっと零央に近づく


「零央っ!どしたの?気分悪い?」


零央は一瞬はっとしたが、私にいつもの優しい笑顔を向けた


「ごめん、ぼーっとしてたよ。ありがとう、大丈夫」