慎司は美空の言葉にショックを隠せないでいた。
自分と美空の立場の違いで、遊びだと思われるかもしれないと考えてもいた。だから少しずつでも本気だと言う事を伝えて行こうと考えていたのに…
美空は…暇つぶしでもいいと…それでも、信じた人を信じようと…
相手によってはとても危ない賭であり、そしてとても純粋な心でもあり…美空が消えてしまう様な気がした。
「俺は傷付くことはない。でも…傷付く事があるなら、それは美空、君が俺を傷付ける時だよ…」
慎司はそっと言葉を続けた。美空に本当の自分を知って貰うために…
「それに、社会的地位があるのを自負している。医者なんて足の引っ張りあいの古い社会だが、けどこんな事で俺は倒れたりしない。それだけの力も権力もある。何より実力がある。こんな事恥ずかしくて二度と言えないけどね」
慎司は一呼吸おいてまたユックリと話し出した。その間美空は目を反らすことなく慎司を見つめていた。
「美空?美空が遠慮してしまうのも何となくわかるよ。けどね、俺は医者でも1人の人間なんだ。気の小さな1人の男。それでも美空の事は守っていきたい。今は信じられなくても少しずつ俺を信じてくれるよう努力をするよ。だからそんな事言わないで欲しい…側にいてほしい…」
美空の瞳から大粒の涙があふれだし、繋がれた慎司の手に落ちていく。
「美空…」
そっと抱き締める美空は小さくて誰の目にもふれさせたくなかった。
自分と美空の立場の違いで、遊びだと思われるかもしれないと考えてもいた。だから少しずつでも本気だと言う事を伝えて行こうと考えていたのに…
美空は…暇つぶしでもいいと…それでも、信じた人を信じようと…
相手によってはとても危ない賭であり、そしてとても純粋な心でもあり…美空が消えてしまう様な気がした。
「俺は傷付くことはない。でも…傷付く事があるなら、それは美空、君が俺を傷付ける時だよ…」
慎司はそっと言葉を続けた。美空に本当の自分を知って貰うために…
「それに、社会的地位があるのを自負している。医者なんて足の引っ張りあいの古い社会だが、けどこんな事で俺は倒れたりしない。それだけの力も権力もある。何より実力がある。こんな事恥ずかしくて二度と言えないけどね」
慎司は一呼吸おいてまたユックリと話し出した。その間美空は目を反らすことなく慎司を見つめていた。
「美空?美空が遠慮してしまうのも何となくわかるよ。けどね、俺は医者でも1人の人間なんだ。気の小さな1人の男。それでも美空の事は守っていきたい。今は信じられなくても少しずつ俺を信じてくれるよう努力をするよ。だからそんな事言わないで欲しい…側にいてほしい…」
美空の瞳から大粒の涙があふれだし、繋がれた慎司の手に落ちていく。
「美空…」
そっと抱き締める美空は小さくて誰の目にもふれさせたくなかった。


