空の下の約束

あれからナースに呼ばれた先生は出て行った。


私はさっそくワンピースに着替え、今持ってきてくれた退院手続きの書類に目を通す。


軽くため息を付き、ここから出れることの嬉しさと、また一人になる不安が今頃になってなって押し寄せてきた。


「大丈夫…いつもの自分に戻るだけ…一週間人と居すぎただけよ…」


誰ともなく一人呟いた。


側に用意してある紙袋とバックを持って病室を後にする。


先生にちゃんと挨拶出来なかったなぁ…


と思ってると開いてる病室から先生の声が聞こえてきた。


ここからは後ろ姿しか見えない。


その隣には朝私の悪口を言っていたナース。


睨まれてるなぁ、私…


苦笑いが漏れそうになるが、少し前に歩き視界から2人を消した。


「ありがとう、先生…さようなら…」


その病室を見つめ小さい声で挨拶をした。


私はそのままこの監獄からでるべく、入り口へと歩き出す。


さあ、この一週間は忘れてまた私の人生歩こう!


よし!!


と気合いを入れて私はエレベーターに乗り込んだ。