空の下の約束

ぼふっ!


「えっ?美空ちゃん?」


私が投げた枕を胸にかかえビックリ顔の先生。


「もう終わりにしよう!その暗い話!私今日退院なの!メッチャ嬉しくてウキウキしてるんだから!ねっ!先生!」


ニッコリと笑う私に星野は枕を逆に投げてよこした。


「キャッ!」


思い切り顔面キャッチ。


「お返しだよ。まったく僕は気が小さいと前もいったでしょう?それなのに枕をいきなり投げるなんて…許してもらえないかと思ったよ」


アハハハハと笑う先生は本当に太陽の日の光が似合うと思った。


生きてる場所が違う人…そう感じた。


「だからって顔面はないでしょっ!」


ちょっと膨れてみるが自然と笑顔になっていた。

「ありがとう、先生」


「どーいたしまして」


どちらともなく笑い、なんとなく2人で大笑いしていた。


同じ病室の人達は何事かと思ってるに違いない。


それでも今この瞬間を私は笑っていたかった。