年が明けた1月27日。

祥子とペルは、いつものように近くの喫茶店にいた。

「祥子は、どんな男が好みなんだ。」

いきなりの質問にコーヒーを飲んでいた祥子はむせそうになる。

「な、何!? 急に。」

顔を微かに赤らめた祥子は、何かに気が付いたように持っていたティーカップをあわただしく置くと、姿勢を正した。

そして、目の前に座るペルを指差した。

「あなた。」


すると、ペルは切なそうな表情になった。
それを見た祥子も指を縮める。

「ダメ…だった……?」

「……。」

その場に重苦しい雰囲気が流れる。

「……ごめん。今日は帰るよ。」

祥子は、そう言って席を立った。

「ごめん。もう言わないから…。」