「どう……して?」

てっきり帰ったと思ったあたしは、驚いていた。

「帰ったんじゃ……」

「ううん。待ってる女子に言ってきたんだ。『大切な人がいるから帰れない』って」


「大切な……人??」

先生は近付いて来て、こう言った。





「好きだよ、夢乃……」




甘く


トロける


壊れてしまいそうな





そんな声で―――