先輩に恋をした。

どっくんどっくん。
なりやめ。あたしの心臓君。

「今日はっ!あっ…暑いですから!」

そんなわけ無い。だってまだ4月だし。
でもあたしの停止した思考回路にしてはよくできた方だと思う。

「そーか?大丈夫ならいいけど。あんたうちの高校だろ?新入生か?」

「え?はい!!」

「だったらやばくねぇか?ほら。」

そう言ってイケメンはあたしにケータイを見せてきた。
画面には『AM8:45』の文字。

「入学式って確か9時じゃねーっけ?

さっきまであんなに赤かったあたしの顔は一気に青ざめた。

「ちっ…遅刻だあああ!!!!」