春の生暖かい風があたしをよこぎっていく。
上を見ると満開の桜並木。

「うわっ!?」

桜の花びらが顔面にぶち当たってきた。
あたしはあわてて花びらをとった。

「…ふはっ!」

え?
誰かが小さく笑ってる。あたしのこと?!

振り向くと同じ制服をきてる男の子。
ミルクティみたいな色のふわふわした髪がすごくきれい。

世間でいうイケメンだ。

「あ。ごめんわらっちゃって!」

イケメンは笑いをこらえてる。
もー!はずかしいよ…!!

「いえ…。」

「ちょっとじっとしてて。」

そういうとイケメンはあたしに近づいてきた。