そこからもずっと他愛のない話ばかりして、結局家まで送ってくれて。

でも来た道を帰っていく彼。


不思議には思っていたのだが、後から聞いた話、加地くんの家は全く逆方向だったのだ。

あの後本気で謝った。




そこからだったな。

少しずつ、少しずつ。
必要なことから、他愛のないことまで話すようになって。


本当に夢みたいで、嬉しくて。

だから、加地くんが持ってくれていた、私のイメージを崩さぬように気をつけるようになった。


好きだったの、ずっとずっと。
なのに。




あなたは、梓紗のことが好きなの?