い、言えた…。





その次の瞬間には



颯太くんに力強く抱きしめられていた。





颯太くんはいっこ年下で


弟キャラだなんて言われてるけど




どんなにかわいくても




こんなにおっきいんだ…





私は女子の中で背は高い方。





そんな私をすっぽりと包む


颯太くんの温もり。





練習中の生徒達のかけ声なんか


全く耳に入ってこない。





すっごく安心する


颯太くんの大きな腕の中。





そして聞こえた



小さな声






「よかった…振られるかと思った…」




そう言って


私の髪に顔をうずめる





颯太くんの息がかかってくすぐったい




「ど、どうして?」