最初に事件を起こしたのは、ちっさい男だった。


ちっさい男は、涙目で溜め息をついた。
「ああ…マイちゃん…。
なぁ、アキさん、ヒドイよね!?身長低いとダメって何!?まず身長で決めてイイのか!?男は中身でしょ!?」

「そう思うなら、身長のこと言われたぐらいでへこんでないで、ご自慢の中身をアピールして来いよっ。」

すかさず、冷たい目の千歌が返答する。

確かに!

「冷たっ!」

「ち、千歌ぁ~!的確だけど、もっとフォロー入れなよ…。」

うん、日和ちゃんもね。

「アキさーん…」

3人の視線が俺に集まった。
面倒だけど、意見を求められているらしい。

「…まぁ、外見で判断されるのが嫌なら、もうマイちゃんはとやらはどうでもよくない?悩む必要もないだろ。勝手に次の恋したら?」

「く、クール…」

三人ともドンびき。

「身長のこと言われても、ホントに好きならしつこく諦めつかないもんさ。
それに、コンプレックスなんて、こだわってるのは案外本人だけだよ。」

そんなものじゃない?

別に、軽く考えてるわけじゃないけどさ。