「先生…!」

恥ずかしさも何もなく、力いっぱいに叫んだ。



驚いた顔をして、彼がゆっくりこちらを向いた。



ねぇ先生、私…


あなたに見てもらいたかったのよ?


名前を呼んでもらいたかったのよ?



ただ、それだけだったの…


「…日和…。」










やっと、私をその瞳にうつした彼は、フッと皮肉そうに笑う。


「おまえは、来ないだろうって思ってたよ。」



「連絡とれなくなれば、そのまま…勝手に解釈して、忘れてくれる、そのぐらい子供じゃないと思ってたんだが?」



酷いことを言うものだ…なんて、思うと思ってるの?


そうやって突き放して、何も言えないようにしたい?


ねぇ、先生、



「…何、泣いてるんだ?」

彼は無表情で、私を見ていた。