角を曲がって、浩司の姿が見えなくなった途端に、胸に熱いものが込み上げて来た…




『…うっ…ううっ…。』





泣かないって決めたのに…




諦めるって決めたのに…





何やってるんだろう…





私は…





電信柱にもたれ掛かり、ズルズルとしゃがみ込んだ。



空を見上げると、どんよりとした雲。
ピタンピタンと雨が容赦なく打ち付ける…。