浩司のお母さんの悲痛な声が…



これが現実なんだと…


私達の幸せが崩れてしまったんだと…



実感させられた…



『…おじさん…おばさん…二人にして貰えませんか…』



私は二人に向かって言う。






しんと静まった病室の中、
おばさんのすすり泣く声だけが響く…






おじさんは、浩司のお母さんを引きずるように立たせ、
頭を下げ静かに部屋を出て行った…。