すると、

「あのね 落ち着いて聞いてちょうだい あなたはガンなの」

「えっ嘘でしょ 嫌よ! 何歳までなの? どのくらい生きられるの?」

…。

「なに? 早くいってよ!」

お母さんの口が開いた。

「じゅう…じゅう…よん。14歳よ…。」

「ちょっと 待ってよ!!来年じゃない!!」

この時 まだ、涙は出ていなかったと思う。

でも、次のお母さんの言葉でいっきに溢れ出した。

「しかも、14もわからないって…。もしかしたら、今年の夏には…。」

「えっ!夏?ちょっと嫌よ!なんでよ!これから、たくさんのことが 楽しいことが…。」

言い終わらないうちに涙が溢れ出していた。お母さんはうつむいて手に力をいれているだけ。

私は生きる気力をなくした。