ドアを開けると怒りマークのついた優子に、遅い!!と大声で怒鳴りつけられた。

優子、来るなら言ってよ~。


「優子、どうしたの?」

「これよ!」

優子はさっきと打って変わって微笑み、手に持っていたポーチを持ち上げる。

「...え。」

「するよ!メイク。」

そういうものに全く興味がない私は、もちろんメイクなんてしたことなくて。

「えっいいよ、そんなの、
いいよ、いいよっ!」

私は無理矢理ドアを閉めて、優子を追い返そうとした。

「待ちなさい!」

けれどもドアの隙間に優子の足が割り込んできてドアを閉めれない。仕方なく開ける。


「ま、とりあえず中入れてよ。」

私は素直に優子を家へ招き入れた。