――「大丈夫?」


そう言って
差し出された手は
太陽のように
眩しく輝いて見えた。

真っ暗で光さえも見えなくて。

私にあるのは
絶望だけだった。

けれど
君に会えて。

君と話せて。

君に触れて。

私は変わった気がした。

手に取った瞬間
何かが起こった。

何かが
私の中で揺れ動いたんだ。

綺麗なのに
悲しい音を立てて。


恋に落ちる音がしたんだ――。

紛れもなく確信できた。


好き、なんだと。