溺愛レッテル

「…」

「肩書だけなら、お互いに損な話じゃないだろ?」

動かなくなった私を見て、嶺は手を離した。
覗き込むようにこっちを見ている。

遠回しに自慢していることはさておき、嶺の言う通りだ。

性格はどうあれ、確かに嶺は相当カッコイイ。