「あんた、有理にどこまで本気なわけ?」

「?」

「あんなふざけたコト、有理にやらせんのやめてほしいんだけど」

嶺に何を言われようとも、春彦が嶺から目をそらすことはなかった。

持っていた財布を変形するほど握りしめている。

「…あぁ…なるほどね」