私たち3人は授業になんとか間に合うことが出来た。
「ハイ、じゃあ今日からちゃんとした授業が始まるわ。ま、高校の勉強は難しいから覚悟しとけ!」私はその言葉にビクンッとしてから、慎重に頷いた。そうだよね、私は皆みたいに元から頭がいい訳じゃないから…必死になって頑張らなきゃいけないんだ。
「1時間目は数学!クラスは分けてあるらしいから、黒板に貼っておくから見ておけ!じゃあ終わり」先生はさっさっと言って出て行った。私、クラス分けとか苦手だなぁ。わざわざ分けなくたっていいのに!
「アミちゃん、見よ。」千恵さんが私のことをアミちゃんと呼んだので、私は少し嬉しかった。それにしても、千恵さんは自信があるようだ。そうじゃなかったら、もう少し不安気な顔をするだろう。イイなぁ、自信ある人は。取り柄がある人は。なんでも出来る人は。
「えっと、私…不安…」
「大丈夫だったよ。私とレイナちゃんと一緒だった。」私はやっとホッとしてありがとうと言った。
「じゃあ、1組だって。行こっ!」私はこうして授業を受けたのだった。ま、私は全然わからなかったけどね。やっぱり、天才じゃないからな…しょうがない…
「アーミーちゃん、かーえろっ!」千恵さんが明るい口調で言った。
「あ、うんー。レイナちゃんもっ!」
「えっ、あー、うん」レイナちゃんはビックリして私たちについていった。
「寮長さんに聞いたんだけど、ここの部屋って優等生部屋なんだって!自分で言うのも何だけど…」部屋に着いた後、千恵さんがイキナリ言い出した。千恵さんとか、レイナちゃんだったら優等生部屋でもおかしくないかもだけど、私が優等生部屋はあり得ない。どーせ、「あなたは一番頭が悪いんだから2人を見習え」っていうやつでしょ?もう小学生で何回も言われているから慣れっこだよ。
「私はきっと違うな。優等生って物凄く頭がいい人じゃん?」
「私も違うと思う。千恵さんはイイなぁ。」
「ダヨネ。」
「全然だよ。ってかここの部屋が優等生部屋なんてあり得ない話!」そうなのだ。ここの部屋はあり得ないほど汚い。そして部屋が狭すぎる。3人でこの部屋はキツイ。
「ダヨネ〜!寮長さんの間違いだよ。」私は千恵さんの言葉にうなづいた。
「どうする⁇この部屋⁇個室もないし…」
「ホントどうしよう?私、勉強部屋欲しい」
「寝るところがない。」次々に文句を言い続けた。確かにこの部屋はキツイ。私からしてみれば、台所と同じくらいの広さにしか感じられない。本当は、台所4つ分あるところを。でも3等分したら同じようなものだろう。
「寮長さんに言ってみる⁇」千恵さんが一応言ってみようということで私たちは寮長室に行った。
「トントン。」私が代表で言うことになり、寮長室に入った。
「どうぞ」
「失礼します。102号室の青谷アミです。部屋の件で来ました。今、お忙しいのであれば、後で伺いますがどうですか?」私は目上の人にものを頼むときは、このようにするのが良いというのを父から受け継いでいた。私の父は私が幼い頃亡くなっており、その父は私にとって家族で最も大切な人だった。こういう風に言うと、他の家族に失礼だが、実際私のことを一番分かってくれるのは父だけだった。家の家族3人は天才肌な人間でお母さんは小説家、お兄ちゃんはサッカーが凄すぎてスカウトされたことがあって妹、綾はみんなが認めるバレリーナなのだ。それに比べて父は私と同じで、天才肌な人間ではなかった。得意なことも何回も何回もやって身についたものだと言っていた。
「だから、アミも大丈夫だ。」とよく言って私を励ましてくれた。それを言うのが天才肌な人間だったらムカつくのだが父が言うと説得力があって、頑張ろうと思えた。
「アミさんっ。ぼーっとしてるけど平気⁇」寮長さんに言われて現実世界に戻った。
「はい。すみません。で、忙しくないでしょうか?」
「フフッ、忙しくないわよ。何の話かしら?」
「部屋の話なんです。102号室は3人で住むには狭すぎると思うんです。他に空き部屋があるのであれば、そちらの方に1人移りたいのですが…」
「どうして?」寮長さんは疑問に思うようで、聞いて来た。
「理由と言うのはですね、私は勉強部屋が欲しいんです。それに寝るところがないのです。勉強部屋は私の方で工夫をしようと思っているのですが、さすがに寝室だけは欲しいんです。分かっていただけるでしょうか?」私はやっといい終わった。
「理由なんて聞いて悪かったわね。いるのよ、理由もないのにいってくる人。でもごめんなさい。ここの寮は部屋が5つしかないの。だからこれで精一杯なのよ。許してちょうだい。」私は部屋が5つしかないというところに驚いてしまった。5つしかないのだ。寮というのだろうか?
「分かりました。他の2人には私から言っておきます。失礼しました。」
「悪いわね。」私はお辞儀をし、出て行った。
「ハイ、じゃあ今日からちゃんとした授業が始まるわ。ま、高校の勉強は難しいから覚悟しとけ!」私はその言葉にビクンッとしてから、慎重に頷いた。そうだよね、私は皆みたいに元から頭がいい訳じゃないから…必死になって頑張らなきゃいけないんだ。
「1時間目は数学!クラスは分けてあるらしいから、黒板に貼っておくから見ておけ!じゃあ終わり」先生はさっさっと言って出て行った。私、クラス分けとか苦手だなぁ。わざわざ分けなくたっていいのに!
「アミちゃん、見よ。」千恵さんが私のことをアミちゃんと呼んだので、私は少し嬉しかった。それにしても、千恵さんは自信があるようだ。そうじゃなかったら、もう少し不安気な顔をするだろう。イイなぁ、自信ある人は。取り柄がある人は。なんでも出来る人は。
「えっと、私…不安…」
「大丈夫だったよ。私とレイナちゃんと一緒だった。」私はやっとホッとしてありがとうと言った。
「じゃあ、1組だって。行こっ!」私はこうして授業を受けたのだった。ま、私は全然わからなかったけどね。やっぱり、天才じゃないからな…しょうがない…
「アーミーちゃん、かーえろっ!」千恵さんが明るい口調で言った。
「あ、うんー。レイナちゃんもっ!」
「えっ、あー、うん」レイナちゃんはビックリして私たちについていった。
「寮長さんに聞いたんだけど、ここの部屋って優等生部屋なんだって!自分で言うのも何だけど…」部屋に着いた後、千恵さんがイキナリ言い出した。千恵さんとか、レイナちゃんだったら優等生部屋でもおかしくないかもだけど、私が優等生部屋はあり得ない。どーせ、「あなたは一番頭が悪いんだから2人を見習え」っていうやつでしょ?もう小学生で何回も言われているから慣れっこだよ。
「私はきっと違うな。優等生って物凄く頭がいい人じゃん?」
「私も違うと思う。千恵さんはイイなぁ。」
「ダヨネ。」
「全然だよ。ってかここの部屋が優等生部屋なんてあり得ない話!」そうなのだ。ここの部屋はあり得ないほど汚い。そして部屋が狭すぎる。3人でこの部屋はキツイ。
「ダヨネ〜!寮長さんの間違いだよ。」私は千恵さんの言葉にうなづいた。
「どうする⁇この部屋⁇個室もないし…」
「ホントどうしよう?私、勉強部屋欲しい」
「寝るところがない。」次々に文句を言い続けた。確かにこの部屋はキツイ。私からしてみれば、台所と同じくらいの広さにしか感じられない。本当は、台所4つ分あるところを。でも3等分したら同じようなものだろう。
「寮長さんに言ってみる⁇」千恵さんが一応言ってみようということで私たちは寮長室に行った。
「トントン。」私が代表で言うことになり、寮長室に入った。
「どうぞ」
「失礼します。102号室の青谷アミです。部屋の件で来ました。今、お忙しいのであれば、後で伺いますがどうですか?」私は目上の人にものを頼むときは、このようにするのが良いというのを父から受け継いでいた。私の父は私が幼い頃亡くなっており、その父は私にとって家族で最も大切な人だった。こういう風に言うと、他の家族に失礼だが、実際私のことを一番分かってくれるのは父だけだった。家の家族3人は天才肌な人間でお母さんは小説家、お兄ちゃんはサッカーが凄すぎてスカウトされたことがあって妹、綾はみんなが認めるバレリーナなのだ。それに比べて父は私と同じで、天才肌な人間ではなかった。得意なことも何回も何回もやって身についたものだと言っていた。
「だから、アミも大丈夫だ。」とよく言って私を励ましてくれた。それを言うのが天才肌な人間だったらムカつくのだが父が言うと説得力があって、頑張ろうと思えた。
「アミさんっ。ぼーっとしてるけど平気⁇」寮長さんに言われて現実世界に戻った。
「はい。すみません。で、忙しくないでしょうか?」
「フフッ、忙しくないわよ。何の話かしら?」
「部屋の話なんです。102号室は3人で住むには狭すぎると思うんです。他に空き部屋があるのであれば、そちらの方に1人移りたいのですが…」
「どうして?」寮長さんは疑問に思うようで、聞いて来た。
「理由と言うのはですね、私は勉強部屋が欲しいんです。それに寝るところがないのです。勉強部屋は私の方で工夫をしようと思っているのですが、さすがに寝室だけは欲しいんです。分かっていただけるでしょうか?」私はやっといい終わった。
「理由なんて聞いて悪かったわね。いるのよ、理由もないのにいってくる人。でもごめんなさい。ここの寮は部屋が5つしかないの。だからこれで精一杯なのよ。許してちょうだい。」私は部屋が5つしかないというところに驚いてしまった。5つしかないのだ。寮というのだろうか?
「分かりました。他の2人には私から言っておきます。失礼しました。」
「悪いわね。」私はお辞儀をし、出て行った。


