それから、ちーちゃんを呼んで少し経った頃私は食堂にいて食事を食べていた。思ったより食べ終わったのが遅く、8時になろうとしたところでやっとクラリネットが置いてある教室についた。ちーちゃんがまだ、出て来てないためもう一回吹いて見る。
「シー♭」出たぁー。ちゃんとした音出たよぅー。クラリネット、慣れて来た。一回で音が出たこと一度もなかったのにぃー‼嬉しい‼今1番私シアワセ!
「ありがとうございました。」喜んでいるとちーちゃんが、音楽室から出て来た。
「アミちゃん、もう来てイイって!」
「分かった」返事を軽くして走って向かった。
「失礼しますっ!」
「あー、早かったな。楽器は?」
「持って来ました!」
「そ、じゃあまず持ち方から!」そっか。基本からちゃんとやって行くのかぁ。
「はいっ!」
「そこ座って!持ち方より座り方からかな。」同じかなぁー。サックスと。
「あのー…」
「どうした?」
「サックスと座り方同じですか?」
「え?あっ‼そっか。吹部経験者か!」
「えっと…」
「ゴメン、さっきから吹部未経験者とやってたから。同じだと思うけど、学校によって違うかもだから一応教えるね?」
「あっ、はいっ!」そうだよね。そういうのもありえるのか。
「椅子は半分より手前で座って姿勢を良くして見て!軽くね」えっと…サックスのときと同じようにして…
「はい。」姿勢を良くするって案外難しい。
「うん。まぁ、まぁそんな感じ。全然完ぺきじゃないけど…」うっ…それ言われちゃうとー!
「それでその次…右足でも左足でもイイから一歩だして!あ、だしててラクなほうの足にしてね。」あっ!これはサックスのときと違う。学校によってかもしれないけど…
「はい。」
「じゃあ右足ね。この姿勢が出来てないと良い演奏ができなかったり、人が見てても良くないから最低これは覚えてね。」そうだ!私は人より覚えるのが遅い。ホントに最低限これはできるように授業中はこの姿勢にしていよう。少しずつの努力で演奏はキレイになると思う。
「はい!」
「お前は…どんなときでも返事だけは良いな。」ほ、褒められた?
いや、絶対にちがう。だけはってなによ!
「返事だけはじゃないです!」
「そーか?ま、いい。後でみっちりスケールをやってもらうからな。」スケールかぁ。ん?スケール⁇って、アレだよね⁇音階…む、ムリー⁇
「む、ムリですぅー。絶対にそれはできない!ドとレがでればキセキ!」先生は私の実力分かってないよ。普通の人が出来ることが全く出来ないんだからぁー。
「出来ると思うがなな。お前は自分を低く見過ぎなんだよ。お前は出来る!自分は出来るって決めつけろよ。まぁ、ムリには言わないがそのうち怒るのは俺だぜ!」
自分は出来る⁈ムリ、自分は出来ない!
「はい…」
「それじゃ持ち方!右手の親指をそこの下につけて…ああ。そんな感じだ。」持ち方はさっき、少し教わったからか、すぐ終わる。
「なんだ。覚えてんじゃん!」
「そのぐらいは覚えてますよ。」
「ははっ。じゃあ、早速ド」ド?もしかして今すぐ吹けってこと?
ピーってなんなければいける!
「シー♭」ピーってなんなかったよ!吹けた!
「なんか、違うんだよなぁ。ドってなってるけどアンブシュアは違う。口はこう。」え?ちゃんと吹けたのに⁇意味わかんない?アンブシュア、違ってた?
「わ、分かりません。教えて下さい。」恥ずかしい。すっごく…恥ずかしい。まだ、私は初心者だし教えてもらう立場。でも、分からないっていう自分を認めるのは恥ずかしい。情けない。
「そうだなぁ。まず、アンブシュアの確認からしよっか。」
「は、はい!」教えてもらえる。みんなより上手くなれる!情けなくてもいっぱい質問したりした方がいいのかも!
「じゃ、やって見て!」え?イキナリですかぁ?でも、やったらみんなより上手くなれる!
「はい!」こうかなぁ?下の歯に下唇をのせて…
「ちょっとちがう。下の歯に下唇を軽くのせて少し笑ってみて?」
「こうですか?」
「ん、下唇の下がまるく膨らんでいるよ⁉鏡みる?」
「あ、はい。」まるく膨らんでいるってどういうことだろう?
鏡で見てみると梅干みたいに膨らんでいた。こういうことか。
「こう、直せば…」さっきのようにならないように少し意識をして見る。
「そう!今の感じ!それでドを吹いて見て⁈」
「シー♭」あれ?音が太くなった?音量もあるし…
「それ!それが本格的なドの音!」う、うわぁ。吹けた!今、初めてちゃんと吹けたカンジがするぅ。あっ、ドといえば…
「先生!クラリネットのドの音ってピアノで言うとシー♭ですか?」
「え?知ってんの?そうだよ。シー♭だよ」あ、やっぱりそうなんだ。
「ありがとうございます。」
「ってか、ピアノ経験者?」
「え?あ、はい。一応…3才から9才まで6年間やってたんですけど、キライになっちゃって辞めました。情けないんですけど…」
私はホントにキライになっちゃって辞めた。キライにというよりは苦手の方が正しいかもしれない。普通の学校の音楽の授業は楽しかった。みんなが嫌がっていた、1人ずつ歌うのも別にどうでも良かった。みんなが見ている中で演奏するのも大丈夫だった。だけど習い事の音楽というのはまた別のもので、私が頑張って追いつけるような楽しいレベルじゃなかった。私はまた、個人レッスンじゃなくて団体レッスンだったのでみんなに追いつけなかったのも1つのキライになった理由でもある。イヤ、それが1番の理由だった。
「キライ?どうして?」おい、今突っ込むかよ!
「頑張っても結果が出ないからです。」
「じゃあ、吹奏楽は?」
「頑張ったら結果が出ます。」
「ふーん。同じ音楽なのに、違うんだぁ?」同じ音楽…?
「シー♭」出たぁー。ちゃんとした音出たよぅー。クラリネット、慣れて来た。一回で音が出たこと一度もなかったのにぃー‼嬉しい‼今1番私シアワセ!
「ありがとうございました。」喜んでいるとちーちゃんが、音楽室から出て来た。
「アミちゃん、もう来てイイって!」
「分かった」返事を軽くして走って向かった。
「失礼しますっ!」
「あー、早かったな。楽器は?」
「持って来ました!」
「そ、じゃあまず持ち方から!」そっか。基本からちゃんとやって行くのかぁ。
「はいっ!」
「そこ座って!持ち方より座り方からかな。」同じかなぁー。サックスと。
「あのー…」
「どうした?」
「サックスと座り方同じですか?」
「え?あっ‼そっか。吹部経験者か!」
「えっと…」
「ゴメン、さっきから吹部未経験者とやってたから。同じだと思うけど、学校によって違うかもだから一応教えるね?」
「あっ、はいっ!」そうだよね。そういうのもありえるのか。
「椅子は半分より手前で座って姿勢を良くして見て!軽くね」えっと…サックスのときと同じようにして…
「はい。」姿勢を良くするって案外難しい。
「うん。まぁ、まぁそんな感じ。全然完ぺきじゃないけど…」うっ…それ言われちゃうとー!
「それでその次…右足でも左足でもイイから一歩だして!あ、だしててラクなほうの足にしてね。」あっ!これはサックスのときと違う。学校によってかもしれないけど…
「はい。」
「じゃあ右足ね。この姿勢が出来てないと良い演奏ができなかったり、人が見てても良くないから最低これは覚えてね。」そうだ!私は人より覚えるのが遅い。ホントに最低限これはできるように授業中はこの姿勢にしていよう。少しずつの努力で演奏はキレイになると思う。
「はい!」
「お前は…どんなときでも返事だけは良いな。」ほ、褒められた?
いや、絶対にちがう。だけはってなによ!
「返事だけはじゃないです!」
「そーか?ま、いい。後でみっちりスケールをやってもらうからな。」スケールかぁ。ん?スケール⁇って、アレだよね⁇音階…む、ムリー⁇
「む、ムリですぅー。絶対にそれはできない!ドとレがでればキセキ!」先生は私の実力分かってないよ。普通の人が出来ることが全く出来ないんだからぁー。
「出来ると思うがなな。お前は自分を低く見過ぎなんだよ。お前は出来る!自分は出来るって決めつけろよ。まぁ、ムリには言わないがそのうち怒るのは俺だぜ!」
自分は出来る⁈ムリ、自分は出来ない!
「はい…」
「それじゃ持ち方!右手の親指をそこの下につけて…ああ。そんな感じだ。」持ち方はさっき、少し教わったからか、すぐ終わる。
「なんだ。覚えてんじゃん!」
「そのぐらいは覚えてますよ。」
「ははっ。じゃあ、早速ド」ド?もしかして今すぐ吹けってこと?
ピーってなんなければいける!
「シー♭」ピーってなんなかったよ!吹けた!
「なんか、違うんだよなぁ。ドってなってるけどアンブシュアは違う。口はこう。」え?ちゃんと吹けたのに⁇意味わかんない?アンブシュア、違ってた?
「わ、分かりません。教えて下さい。」恥ずかしい。すっごく…恥ずかしい。まだ、私は初心者だし教えてもらう立場。でも、分からないっていう自分を認めるのは恥ずかしい。情けない。
「そうだなぁ。まず、アンブシュアの確認からしよっか。」
「は、はい!」教えてもらえる。みんなより上手くなれる!情けなくてもいっぱい質問したりした方がいいのかも!
「じゃ、やって見て!」え?イキナリですかぁ?でも、やったらみんなより上手くなれる!
「はい!」こうかなぁ?下の歯に下唇をのせて…
「ちょっとちがう。下の歯に下唇を軽くのせて少し笑ってみて?」
「こうですか?」
「ん、下唇の下がまるく膨らんでいるよ⁉鏡みる?」
「あ、はい。」まるく膨らんでいるってどういうことだろう?
鏡で見てみると梅干みたいに膨らんでいた。こういうことか。
「こう、直せば…」さっきのようにならないように少し意識をして見る。
「そう!今の感じ!それでドを吹いて見て⁈」
「シー♭」あれ?音が太くなった?音量もあるし…
「それ!それが本格的なドの音!」う、うわぁ。吹けた!今、初めてちゃんと吹けたカンジがするぅ。あっ、ドといえば…
「先生!クラリネットのドの音ってピアノで言うとシー♭ですか?」
「え?知ってんの?そうだよ。シー♭だよ」あ、やっぱりそうなんだ。
「ありがとうございます。」
「ってか、ピアノ経験者?」
「え?あ、はい。一応…3才から9才まで6年間やってたんですけど、キライになっちゃって辞めました。情けないんですけど…」
私はホントにキライになっちゃって辞めた。キライにというよりは苦手の方が正しいかもしれない。普通の学校の音楽の授業は楽しかった。みんなが嫌がっていた、1人ずつ歌うのも別にどうでも良かった。みんなが見ている中で演奏するのも大丈夫だった。だけど習い事の音楽というのはまた別のもので、私が頑張って追いつけるような楽しいレベルじゃなかった。私はまた、個人レッスンじゃなくて団体レッスンだったのでみんなに追いつけなかったのも1つのキライになった理由でもある。イヤ、それが1番の理由だった。
「キライ?どうして?」おい、今突っ込むかよ!
「頑張っても結果が出ないからです。」
「じゃあ、吹奏楽は?」
「頑張ったら結果が出ます。」
「ふーん。同じ音楽なのに、違うんだぁ?」同じ音楽…?


