私は苦笑いをした。


「・・・ウソでしょ?」


と、拓真くんに言う。


「だって・・・あんなに優しいんだよ?」


「・・・・・・・・」


「あの日・・・声を掛けてくれた、看病だって・・・」


「・・・じゃあ、優斗にとってお前は特別なのかもな」


って、拓真くんは笑顔で言った。


「でも、お前のためにも・・・優斗とは関わんない方がいいぞ?」


「・・・・・え?」


拓真くんの私たちを切り裂くようなその一言に、耳を疑う。


・・・なんでそんな事言うの?


と。


「それに、自分のためにも・・・女子に近づこうとはしないはずだから」


拓真くんはその一言を最後に、保健室を出た。