『助けて・・・』


そんな悲鳴が聞こえた。


終わりのない野原。


ふと、木陰に隠れる小さな男の子を見つけた。


その子はしゃがんで泣いている。


『お母さん・・・お母さん・・・』


と・・・。


そういいながら泣き続ける。


大丈夫?と、背中を摩ろうとした。


けど、その子供の背中に私の手を当てることはできない。


その子は、ただひらすたに泣く。


声をかけても気付いてくれない。


その子に一切触れる事ができない・・・。


でも・・・私はこの子を助けたい。