opening 両親


私はおばあちゃんと二人暮らしです。


私には父も母もいません。


あまり鮮明には覚えていないのですが、


両親共に、交通事故で亡くなったと・・・


おばあちゃんが教えてくれました。


『優菜!早く外に出なさい!』


そう言って泣き喚く私を車から降ろす父。


『すぐ行くから・・・ね?安心しなさい。』


優しく、震えた声でそういう母。


母が私の頬に手を置いたとき、


母の血で頬が真っ赤になったのも覚えてる。


でも、そこからの記憶は全くない。