階段を下りて2階に着いた。


その時。


「拓真・・・・!」


って・・・


甲高い声が廊下に響いた。


〝拓真〟


私の耳には確かにそう聞こえた。


そのあとに・・・・、


「葉奈(はな)・・・俺・・・」


そういう拓真くんの声が聞こえた。


〝葉奈〟・・・誰それ・・・。


そう思い、私は恐る恐る声のする方を辿った。


それは廊下の曲がり角で・・・。


拓真くんと葉奈・・・という女の子が廊下で立っているのが見えた。