キイイイイィ…ガタン。

ドアを開ける音が、風に流される。

『涼しぃ…。』

秋だと感じさせられる、冷たい風だ。

私の暑い体温も温度を下げていく。

それと同時に荒れた息も落ち着いていく。

『ゼェ、ゼェ、ゼェ…』

「そんなに疲れたか?w」

うざ。

そんな事を思うが、口では出せない。

『当たり前でしょ…階段…死ぬほどあるんだから…』

そっけなく言ってみせるが、息が荒れているから、そんな感じにならない。

「じゃっ!たべよーぜ!」

元気だな、この人。

その元気、分けてほしいぐらいですよ…。