キラキラの太陽

「タオル、はい。」

『え?いいの?ありがとう。』

素直に礼を言って受けとる。

早速濡れた部分をふく。

もう吸収しちゃって、ふいてもあまり変わりはないが、木戸の気使いが嬉しかった。

せっかく借りたんだから使わないと。

と、一生懸命ふく。

効果ないから返す。と言うのは失礼だし。




…それからしばらくふいている中、何も会話はなかった。

ぎこちない感じがして居心地が悪い。

木戸もそう思ったのか、

「…あーえっと…。俺“メリクリ~”って玄関で…言ったじゃん?」」

沈黙を破った。

『言った…ね。』

タオルに目を向けながら返事をする。

「あの時…宅配便にも…“メリクリ~”っせ言っちゃって…」

『…………へぇ。』

笑わせようとしたのか知らないけど、
全然笑えない。

それが、何?って感じ。

「……あ、あと、好きな子にも言うのは恥ずかしかったなぁ…」

そこで、ピタリと私の動きが止まる。

好きな人、いるんだ…