「ではーっ。これからプレゼント交換をしま~す!」

いつの間にか高城さんと話を終わらせていた、木戸が陽気な声で言う。

そんな声に私は盛り上がりはしない。

逆に早く終わらないかな、と考えていた。

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そして、長いプレゼント交換が終わった。

私は、ジャンケンで負けたため、残った、数少ない袋から選んだ。

緑の地味そうな奴を選んで、早速中を開ける。

「田中さんっ!どんなの入ってました?」

近くにいた高城さんが話しかけてきた。

『ん…。タオル…と、マフラーと…手袋?』

かなりシンプルなものばかりで私は気に入った。

「わ。使えそうなものばかりですね…!」

無理に笑ってる様に見えるのは私だけだろうか?

元気そうに見えて、なんか悲しそうな顔してる。

“どうしたんですか?”

そうやって聞きたかったけど、本人はその話に触れてほしくなさそうな感じがしたので、やめておいた。

その代わりに。

『高城さんは?』

気付いてないフリをして、話を続けた。

「え?あ、私はいいものばかりでしたよ!」

『いいもの?』

「はい!例えば…。」

そんは風に会話が続いていった。

早く、高城さんが心の底から笑える様になればいいな。と思いながらも私は話していた。