『高城さんが…呼んでたから…。』

下を向いて言う。

女子達の視線が怖くて、前を見てられない…!

「高城さん?分かった、行く。どこにいる?」

『あっち』

高城さんの居場所を指で示した。

すると、すぐに飛んでいってしまった。

「た・な・か・さ・ん☆」

嫌いな声に、ビクっと体が反応した。

ばっと振り返ると、井上さんがニコーッと微笑んだ。

「あとで、遊ぼうね♪」

変わらない表情のまま、井上さんは言った。

こういう時、どうすすればいいんだろう?

頷けばいいのか、逃げればいいのか。

迷った結果、私は、一番安全そうな頷くことにした。

駆け足でその場を去って、結構離れている場所へと行った。

そして、このあと何をされるのか怖くなって一人でずっと固まっていた。