朝、いつものように学校に行くよういをした。

少し遅れてしまった。友達を待たせていたので急いだ。

でも、今思えば
急がなければよかった
と強く思う。

自転車を用意した。そして、事態は起こった。
それは、ヘルメットをかぶっているとき、母に「手の傷どうしたの?」
ときかれた。
この時も、親友を騙したときと同じように心臓が飛び出そうになった。

でも、親友を騙したときみたく
笑って
「家の壁のギザギザしたところに、ぶつかっちゃったんだ。」
すると、母は
「え?!よくみせなさい。」
私は、恐る恐る手を差し出した。
母は、
「まぁー、気をつけるのよ。」
そういい、いってらっしゃい!と私を見送った。この時から私は、母がリストカットだと気づいたのではないのかと、ドキドキしていた。