やっと気づいたよ。


「…いってぇ」

床に尻餅をつくこいつを、あたしは呆然と、見つめていた。




…え?何?どうして?


何であたしは、こいつに
キスされたの……?




「梨紗」


いつもとは違う、低い声に、あたしはビクリと反応してしまう。



ゆっくりと立ち上がるこいつの顔、瞳は真剣そのもの。


いつもとは違う表情に、目を合わせられずそらしてしまう。



「何で、俺がこんなことしたかわかる?」

「…知らない」

あたしは横に首をふる。


「そんなこと、あたしがわかるワケないじゃない」

…あたしの声ってこんなに冷たかったっけ?