『……私は、母と父と妹と4人暮らしだった』 土方は何も聞かず相槌をうちながら聞く 『妹が産まれたのは私が15の時。その時までは家族も楽しかった。最初は妹ができて喜んだんだ。でも、それが不幸の始まりだった』 渚は目にだんだん涙が浮かんで来ている。 『……ッ、妹がまだっ小さいからおでかけも旅行もどこにも行かなくなった…それはまだいいの…私にはあれやって、これやって、羅菜の、妹の…お手伝いをして。そんな声しかッかからなくなった…』 そう話す渚は儚く、壊れてしまいそうだった。